
今回は、浅井 音楽さんの書籍『しゅうまつのやわらかな、』に書かれている名言を紹介していこうと思います。この作品は、臨床心理士としてお仕事をされている浅井さんによる「随筆、小説、詩、日記」など、形式に捉われない書籍となっていました。1つの話を数頁で読めるため、毎日1つの話を読む習慣にお薦めの1冊だと感じました。それでは、書かれている名言を紹介していきます。
『しゅうまつのやわらかな、』の名言集

人の苦悩について
人の苦悩の多くは「自分のほんとうの望みがなんなのかわからない」ことに起因する。だからこそ、自分の奥底に蠢くものを見つめ、声を聞き、手を伸ばし続けることが重要になるのだろう。少なくとも今日、とんかつの口とから揚げの口の違いは学びました。
しゅうまつのやわらかな、
苦悩の起因について、凄くタメになる言葉だと思いました。本当に望むものが分からない限りは、ずっと苦悩し続けてしまうのだろうと感じました。著者さんは「とんかつの口」だと思い込んで食べ続けていたけれど、ふと「から揚げ」を食べたことで「から揚げの口だった」ということに気付いていました。些細なことから人生に変換できるような気付きを得れることは凄く重要だと感じました。
失敗ばかりの人生
失敗ばかりの人生が発見したのは、努力による改善ではなく、空想による改変だった。写真を撮るときフィルターを切り替えるように、悲観のフィルターから楽観のフィルターに切り替えていく。極端すぎる気がしないでもないけれど、こうでもしなければ四六時中泣きっぱなしなんだからしょうがない。
しゅうまつのやわらかな、
失敗ばかりの人生だからこそ、努力をするのではなく、気持ちのフィルターを切り替えることにしているみたいです。世の中には失敗ばかりで「自分は不運な人間だ」と思う人がいますが、このように「フィルターを切り替える」ことを心掛ければ楽観的に生きていけるのだろうと思いました。そうでもしなければ四六時中泣きっぱなしになるのだから、著者さんからしたら仕方のないことのようです。
ぬいぐるみという愛
幼い愛を受け止めるのにぬいぐるみ以上の適役はいない。話しかけられ、抱きしめられどれだけ汚され潰されても、きょとんとしたたたずまいで、されるがままでいてくれる。命ある他者との繋がりの中ではひどく難しい、愛したいように愛するという欲望さえも、やわらかな縫われたからだで包みこむ。
しゅうまつのやわらかな、
「ぬいぐるみ」という存在を愛していた子供の頃を思い出すような感覚になれました。どれだけ愛されようとも、汚されようとも、潰されようとも、顔色一つ変えることなくその場に居続けてくれる存在。「ぬいぐるみ」は魂を持たないため、愛がないように見えてしまうこともありますが、実は「人のために居てくれる優しさ」があるのだと感じました。そう思うと、「ぬいぐるみ」に愛着が湧きますよね。
ことばという意味
話せばわかる、なんてとても思えない。そもそも、話すことばを間違えてばかりいる。ことばはすべて、心の翻訳だから、決して明かされない秘密を持っている。ちょうど湖の水を手にすくいとったとき、手の中はもう湖ではないように、そんなふうにしかことばをあつかうことはできないのだと、しずかにあきらめている。
しゅうまつのやわらかな、
「湖の水を手ですくうと、もう手の中は湖ではない」みたいな例え話を見て、”確かに表現方法が変わってしまうから伝わらないよな”と思いました。言葉とは、その人が心で思ったことの表れだから、すべてが表現されているように感じるけれど、実は伝わり切れていない言葉も水面下には隠されているのだろうと思いました。水面下に隠された本音にも気付き、寄り添えるような人になりたいと思いました。
レコードで曲を聴く
せっかくの雨なのでレコードをかけて過ごす。休符の置かれかたが天使の寝息みたいでいい曲だった。休符は休みというより、狙い澄ました以外の音が鳴るための時間なのかもしれない。レコードを止めて、両手で耳をふさいでみる。血の巡りが、ごうごうと鳴る。ひとは死ぬまで鳴り止まない。歩くような早さで音楽は続く。
しゅうまつのやわらかな、
クルクルとレコードが回り続ける情景を思い浮かべ、凄く優雅な時間を過ごしているのだろうと思いました。雨の音がポツポツと、レコードから流れる曲がガンガンと、血の巡りがゴウゴウと、すべてに音は付き物なのだろうと思いました。人の命は死ぬまでずっとゴウゴウと鳴り続けていることを改めて考えさせられました。できるだけ長く音を鳴らし続けることが、人生としての課題なように感じました。
さいごに

今回は、浅井 音楽さんの書籍『しゅうまつのやわらかな、』に書かれている名言を紹介していきました。どうだったでしょうか。この記事を通して、この書籍に興味を持ってくれると嬉しいです。このサイトでは引き続き、”名言”の記事を更新していくので随時チェックしてくれると嬉しいです。