名言

若松 英輔『美しいとき』の名言集|"悲しみとは 何かを愛した証し"

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今回は、若松 英輔さんの書籍『美しいとき』に書かれている名言を紹介していこうと思います。この作品はシリーズ6作目となっており、『見えない涙』『幸福論』『燃える水滴』『愛について』『たましいの世話』があるようです。装丁がどれもお洒落なものばかりで、書かれている言葉もお洒落で温度を持つものばかりなので、必読だろうと感じました。それでは、書かれている名言を紹介していきます。

『美しいとき』の名言集

秀でた者を目指す

秀でた者でありたいと 少しばかり道を 歩いてはみたが たどりついたのは おのれを 見失った者たちの たまり場だった。 世に 同じ人など いるはずもなく 人間の本性は 誰とも 比べようがない。 これほど 単純なことを 知るのに ずいぶんと 長い道を 歩かねばならなかった。

美しいとき

自分は今20代として様々な経験をしていますが、やはり秀でた者を見るたびに「ああいう風になれたら幸せなんだろうな」と思います。しかし秀でた者になるための道を歩いていくうちに、己を見失った者が集まる場所へと行き着くと書かれていました。同じ人はいないのだから、自分の個性を最大限に発揮することが意味のある人生なように感じました。長い道を歩かなければ気付けないのは損した気になります。

詩が生まれた

声の届かない 場所にいる あの人に どうしても 言葉を届けたい。 そうした 祈りのような 心持ちが 人に 宿らなければ この世に 詩など けっして生まれは しなかっただろう。 誕生の起源から 詩は 誰も 運べない場所への 手紙だった。

美しいとき

この世に詩が生まれた理由として、「声の届かない場所にいるあの人に、どうしても言葉を届けたい」という祈りのような心持ちが人にあったからなのだと思えました。今や詩人や作家という職業は立派なものですが、もし人に「思いを届けたい」という心持ちがなければ存在しない職業なわけです。そう考えたとき、人は素晴らしい生き物なのだと感じました。人に生まれられて良かった、と思えました。

どうしてなのでしょう

大切な人に 美しいものを贈ろうと あんなに 街を 彷徨うのに どうして 美しい 言葉を贈らないのか。 自分だけのものを 贈りたい あれほど 強く願っているのに どうして 自分で書いた 世界に ただ一つの 詩を贈らないのか。

美しいとき

大切な人へ何をプレゼントすればいいのか悩み、街を彷徨う男性が多いように感じます。街にそういう理想のものはなく、実は心に持っている言葉が何よりのプレゼントになるのだと思いました。また、自分だけのものをプレゼントしたいと思っている人も、詩をプレゼントすることが良いように感じました。なんだか、ここの言葉を読んでいると、お洒落な人生を歩めそうな気分になることができました。

一冊の本

多くの本を 読んだから あの一冊を 手にしたのでは なかった。 求めていたから 言葉が わたしを 呼んだのだ。 多くの場所を 訪れたから あの夕陽を 見たのでは なかった。 こころが 渇いていたから ひかりに みたされたのだ。 多くの人と 話をしたから あなたに 出会ったのでは なかった。 あなたも 探してくれたから やっと めぐりあったのだ。

美しいとき

多くの書籍を読むことで出会えたのではなく、言葉が私を呼んでくれたとのこと。多くの旅をしたから出会えたのではなく、心が渇いていたから光に満たされたのこと。多くの人と話をしたから出会えたのではなく、あなたも探していたから出会えたとのこと。どれも自分では思いつくことができなかった表現方法だったので、素直に「うわ、こんな言葉を紡げるような人になりたい」と思いました。

亡くなるとは

あの人が 亡くなる ということは。 その人の声を 聞けなくなる ということだ。 その人と 宴を ともにできない ということだ。 その人と 街を 歩くことも 街で ふと 出会うことも なくなる ということだ。 そして その人を 以前よりも 近く 感じるようになる ということだ。

美しいとき

人が亡くなることは「悲しいこと」や「残念なこと」と捉えがちです。しかしここでは、「以前よりも近く感じるようになること」と書かれていました。亡くなる前は、うざったらしい存在だったとしても、亡くなってしまえば「あの人がいた頃は幸せだった」と思えることがあります。会えない存在へとなってしまったからこそ、近しい存在として愛おしい思いが沸々と湧いてくるのだろうと思いました。

さいごに

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今回は、若松 英輔さんの書籍『美しいとき』に書かれている名言を紹介していきました。どうだったでしょうか。この記事を通して、この書籍に興味を持ってくれると嬉しいです。このサイトでは引き続き、"名言"の記事を更新していくので随時チェックしてくれると嬉しいです。