今回は、甚野 博則さんの書籍『ルポ 超高級老人ホーム』に書かれている知識を紹介していこうと思います。この書籍は、普通の人が入れないような高級老人ホームについて詳しく書かれており、自分の知らない世界までを知ることができる1冊です。人間は高級に弱いものですが、"高級"という言葉だけで選ぶのは正解ではない、と読後に思いました。それでは、書かれている知識を紹介していきます。
『ルポ 超高級老人ホーム』の知識
お金持ちの最期
「経営者の方々は、50代、60代の頃に、終末期のことまで考えおられて、経営されている会社をお子さんに譲られたことを契機に入居される方もいらっしゃいます」 ~ 将来を見越し、保証金の100万円を預けて部屋をキープしているという。まさに人生の上がりの場が、サクラビア成城ということなのだろう。
ルポ 超高級老人ホーム
普通に暮らす人とは違う老後が描かれていました。"自分の会社"を子供に譲ることを見据えて、そのときまで老人ホームの部屋をキープするという流れ。ポンと出すことができない100万円を預けることで、部屋をキープしているのだと思うと「生きている世界が違うのではないか」と真剣に思ってしまいました。サクラビア成城が人生の上がり場として、金持ちの間では囁かれているのかと思いました。
居住者の色恋沙汰
まるで学生サークルのような雰囲気さえ感じる。ちなみに、過去には独身の居住者同士が交際するまでに発展したケースもあったという。「部屋を改造していろいろやってたけど旦那のほうが先に死んじゃったとか、聞いたことあるね。だけど今は知らないな。あっても密かにやるからね」
ルポ 超高級老人ホーム
老人ホームでの人々による暮らしを見ていると、学生サークルのような雰囲気を感じるみたいです。男性と女性が戯れる様子が、学生の頃と合わさるのだろうと思いました。夫婦で老人ホームに入ることができたとしても、結果的にどちらかが先にあの世へ逝ってしまうわけで、その寂しさを埋めるように恋をしている人もいるのだろうと思いました。一通り生き切った感じが、ヒシヒシと伝わってきます。
高級老人ホーム
老人ホームでは、さまざまな社交活動、娯楽、健康維持プログラムなどを通じて、入居者同士の社交的交流や出会いの場を提供している。特に、"高級"と呼ばれる施設ほど、「交流」といった考えを重視する傾向が強い。
ルポ 超高級老人ホーム
自分のお婆ちゃんがいた老人ホームも「交流の場」があったので、「交流」といった考えを重視する高級老人ホームはどういったことをしているのだろうと考えてしまいました。学生がしているような"フルーツバスケット"とか”鬼ごっこ”なのか、"将棋"や"囲碁"なのか、またはそれ以外なのか想像が膨らむばかりです。高級と呼ばれている場所として、提供する遊びも一流なように勘違いしてしまいそうです。
デザートに出されるもの
「ある日の食事で、デザートにみかんが出るとメニューに書かれていたことがありました。当然、みかんが1個出るのかと思っていたら、1房なんです。もう衝撃でした。月に40万も50万も払っている利用者さんに、たったの1房って…」
ルポ 超高級老人ホーム
高級老人ホームだからといって、一流のデザートが出てくるとは限らないようです。毎月40万円を払って住んでいる人に、みかん1房をデザートとして提供している老人ホームもあるようで、「騙された!」と感じることがありそうだと思いました。だったら老人ホームに住む選択をせず、家に家政婦を雇ったり外食をしたりするほうが良い生活を送れる気がしました。お金持ちはそういった考えをしないのかもしれませんが。
超老人ホームに住む人々
外部から見れば羨ましいほどのユートピアにうつるかもしれない。しかしその内面で暮らす入居者たちは、自身の内面と向き合い、新たな社会的役割を見つけ、人生の最終段階における心の平和を求めるため、日々自問自答を繰り返していた。
ルポ 超高級老人ホーム
超が付くほどの老人ホームに住んでいる人を想像すると、「毎日が豊かで気持ちのいい1日を過ごすんだろうな」と思います。しかし実際は、老人ホームに入ったから終わりではなく、「どうすれば新しい役割を担うことができるか」など自分と向き合う時間が増えるだけなようです。老人ホームで1人きりだからこそ、余計に色々と考えてしまうのだろうと思いました。お金持ちになって、超老人ホームに入ることが人生の成功とは言えないように感じました。
さいごに
今回は、甚野 博則さんの書籍『ルポ 超高級老人ホーム』に書かれている知識を紹介していきました。どうだったでしょうか。この記事を通して、この書籍に興味を持ってくれると嬉しいです。このサイトでは引き続き、”知識”の記事を更新していくので随時チェックしてくれると嬉しいです。